頭のかたちの評価
なぜ「頭のかたち」の評価が大切なのか
赤ちゃんの頭はとても柔らかく、向き癖や寝る姿勢の影響を強く受けます。ゆがみ(斜頭)や絶壁(短頭)が軽度であれば、日々のケアや自然の経過で目立たなくなることもありますが、重度の場合は、そのままのかたちで成長していくことも少なくありません。
多くの場合は大きな病気ではありませんが、
- このまま様子を見てよいのか
- 自然に改善が見込める範囲なのか
- 専門的な対応を考える段階なのか
を、正しい時期に見極めることがとても重要です。
当院では赤ちゃんの頭のかたちを専門的に評価し、治療を行う場合も、あえて行わない場合も含めて、ご家族が後悔のない選択ができるよう丁寧にご説明します。
こんな場合は一度ご相談ください
以下のような場合は、一度専門的な評価を受けることをおすすめします。
- いつも同じ方向を向いて寝ている
- 後頭部の左右差・へこみ・絶壁が気になる
- 写真を撮ると頭のゆがみが目立つ
- 乳児健診や産院で指摘された
- ヘルメット治療が必要か知りたい
- 自然に治るのか不安がある
「様子見でいいのかどうか」を確認する目的での受診も大歓迎です。
受診のタイミング|診断・評価に適した時期は?
推奨時期:生後2〜6か月頃
頭のゆがみが強く、生後1〜2か月頃から気になる場合は、その時点での受診をおすすめします。頭のゆがみの多くは向き癖など外力によるものですが、まれに病的な変形が原因となっている場合もあり、その場合は早期診断がとても重要です。
また、生後2〜3か月頃までは、それ以降と比べてタミータイム(うつぶせで過ごす時間)などのケアの効果が出やすく、この時期にご相談いただくことで、ご家庭でできる具体的な対策をお伝えできます。
首がすわる生後3〜4か月頃になると、3Dスキャンによる撮影が可能になります。
頭のかたちを数値で客観的に評価したい方は、この時期でのご相談が最もスムーズです。
なお、ヘルメット治療の開始時期は生後4〜6か月頃が推奨されているため、治療を検討している方は、遅くとも生後6〜8か月頃までには一度ご相談ください。
月齢が進んでいても評価自体は可能ですので、「もう遅いかも」と思わず、まずはご相談ください。
赤ちゃんの頭のゆがみの種類
赤ちゃんの頭のゆがみは、主に次の3つに分類されます。「斜頭+短頭」、「斜頭+長頭」などと組み合わさることもあります。
斜頭症
後頭部の片側が平らになり、上から見ると平行四辺形のような形。向き癖が主な原因です。
短頭症
いわゆる「絶壁」。後頭部全体が平らになり、横幅が広く見える状態。
長頭症
頭の前後径が長く、横幅が狭い状態。低出生体重児などに多く見られます。病的変形と似た特徴であるため、医師による診察が重要です。
精密な評価|3Dスキャンによる頭のかたちの測定
首がすわる3~4か月頃から3Dスキャンによる精密な評価が可能です。
測定方法
専用の3Dカメラを用いて、頭部を360度・複数方向から撮影します。
撮影時間は2分~10分程度で、痛みや被ばくはありません。
3Dスキャンで分かること
- 頭の左右差(前頭部・後頭部それぞれの左右対称率)
- 斜頭、短頭、長頭の重症度
- 耳の位置の左右差 など
これらを数値で客観的に評価できます。
撮影時の重症度から今後の経過を予想し、経過観察でよいのか、ヘルメット治療等を検討した方がよいのかを判断します。
結果が出るタイミングについて
初回の3Dスキャン評価の結果説明は、次のスケジュールでご案内しています。
平日
撮影後、約20〜30分で結果が出ます。
※結果が出るまでの間、外出していただくことも可能です。
日曜日
翌日に結果が出ます。
※結果はメールでお送りすることも、次回ご来院時に説明することも可能です。ご都合に合わせて対応いたします。
注意が必要な「頭蓋縫合早期癒合症」
ほとんどの頭のゆがみは、向き癖などによる変形ですが、まれに頭蓋縫合早期癒合症という病気が隠れていることがあります。頭蓋縫合早期癒合症とは赤ちゃんの頭の骨のつなぎ目(縫合)が通常より早くくっついてしまい、脳の成長を妨げる可能性がある疾患です。
触診・形状評価・必要に応じて画像検査を行い、専門的に判断します。当院では、必要と判断した場合には、速やかに高次医療機関と連携します。
